2019年登封滞在記④最終回

●20日
朝練五日目。長護心意門拳の単練の講義。動作自体は既に学習済みであるが、いくつかの異なる打ち方を教わる事により、動作の情報量を増やす。また王宗仁師父の動作が持つ「勢」を間近で体験する事は学生たちにとって何にも代えがたい体験であり財産となろう。各員の動作もかなり「順」になって来た。

午前は各自で練功。途中から劉振傑老師が来てくれて、学生たちがいくつかアドバイスを貰う。昼は近所で炒烩面。粒山椒が効いて美味い。量も多い。

午後は劉振傑、王戦備と雑談。学生たちは自分らで再び武器屋へ行き、追加の買い物。

師父は御用が長引き戻られないので劉老師、師娘と一緒に餃子を食べに行った。食後は近場の公園に。この公園には毎週末の夜になると地元愛好者達による豫剧(河南省の伝統戯劇。ちなみに有名なのは北京の京劇)の歌唱を観る事ができる。

登封で豫剧

●21日
朝練六日目。毎朝の練功も今日で最後。陸合拳の講習。前五日目に学んだ套路の要素を対練に入れる。師父と第六節までを久しぶりに打ちながら検討する。その後、各自思い思いの拳を師父の前で打ち検査を受けたり、疑問点を心ゆくまで質問した。最終日とあって次から次へと質問が途切れなかったが、師父もそのひとつひとつに丁寧に答えてくださった。お陰で皆も拳に対する確信が強まったと思う。

午前は各自総ざらいの復習。この六日間の成果を身体に染み込ませるべくひたすら練る。

私は昼前から師父と結婚式に出席。聞けば少林寺武術館職員の娘さんの式との事。

午後に少林寺の延吉と師父の事務室で再会。先一昨年に東京に来た時に会って以来なので久しぶりだが、元気そう。夜は近所のロバを食べさせる店で最後の宴会。延吉と彼の師父である刁山多老師、師弟なども合流し、賑やかにロバを頂いた。

●22日
8時20分発のフライトに間に合わせる為、朝4時に起床。
(終)