少林寺三壇大戒法会

先日、少林寺の兄弟弟子に用事で連絡をとろうとしたら「今忙しいから、また夜に!」という返信が。そうでした。現在、少林寺では三壇大戒法会という大きな会の真っ最中だったのを忘れていました。

三壇大戒というのは、仏教の戒律を授ける「授戒」という儀式です。この戒律には「沙弥戒」、「具足戒」、「菩薩戒」の三つがあり、これを三段階の儀式を経て授けられるので 三壇大戒と言います。元々、過去の時代に税金や世の中の様々な義務から逃れるために勝手に出家して堕落する僧が多かったために、このような「認可制」にしたのが始まりだとも言われています。受戒をしなくても剃髪し出家する事は出来ますが、この儀式を経て戒律を授かる事によって初めて正式な僧尼として認められるという大切な儀式です。

授戒の儀式を行う場所を戒壇といいます。清朝に入ってから少林寺の戒壇は一旦途絶えましたが、2007年に復活させてから今回が5回目の儀式となります。儀式は4月5日から5月5日の一ヶ月に渡って行われ、毎日様々な儀式や講義が仏教の規定に則って進められます。その間に受戒者達は正式な僧としての心構えや習慣などを徐々に学んでいくという訳です。

今年は海外を含む全国から受戒の為に400名余りが少林寺に集まっているとの事で、当然少林寺に元々住んでいる僧たちは、受戒者の衣食住の世話をはじめ、各種儀式の準備や進行などで大忙しです。とても外部の雑多な用事に構っている時間はないでしょう。

そのような訳で、少林寺の兄弟弟子への連絡はゴールデンウイークが開けてからにしようと思います。

※写真は少林寺公式サイトから。この他にも儀式の様子が日々更新されています。興味のある方はご覧あれ!
http://www.shaolin.org.cn/templates/SL_new/sl_new.aspx?nodeid=23