2023年登封滞在記①

10月16日から27日まで、4年ぶりに少林寺の地元・登封を訪れました。

●16日
一日目。朝3時半に起きて4時過ぎに出発。徒歩で空港までの高速バス乗り場へ。早朝なので道路は混みもせずスムーズかつ快適に羽田空港へ。

2015年から2019年までは成田→鄭州の直行便があったのだが、コロナの間に無くなってしまっていたため今回は久しぶりに北京経由で行く事になる。

ちなみに以前は北京→鄭州の中国国内の列車チケットは現地の旅行社に頼んで取ってもらっていたのだが、今は「Trip」というアプリが国外からのチケット取得に対応 (支払いもクレジットカードで出来る) しており、北京→鄭州の列車チケットを自分で取る事が出来た。今回4年ぶりの訪中で色々な事が変わっていて少なからぬ時間と労力を要したが、この点を含めいくつかの事柄に関しては格段に便利になったと実感した。

羽田空港は思ったよりも人が多く混んでおり、チェックインや手荷物検査に結構な時間を要した。セオリー通り2時間前に着いて搭乗開始に丁度間に合う感じ。羽田→北京のフライトは定刻通り出発できた。

そして北京首都国際空港から地下鉄で北京西駅まで。
ここで第一の関門。前回2019年の時にもそうだったが、コロナ禍を経て現在の中国は完全にスマホ決済の世界になっていると聞いていた。現地でのスマホ決済には 支付宝(アリペイ) もしくは 微信支付(WeChat Pay) という決済アプリを使うのだが、これまで長い期間海外のクレジットカードに対応していなかった。それが今年7月に支付宝、微信支付と相次いで海外クレカへの紐付けを解放したので今回はこれを使って検証する事が、今後また継続して中国で活動していくためのひとつの大きなイベントとも言えた。

海外クレカ対応が始まったばかりなので具体的なやり方などの情報が少なかった事、アプリのシステム側に多少の挙動不安定があったものの結果としては支付宝、微信支付ともにアクティベートに成功。初っ端の地下鉄切符購入では決済用パスワードを忘れ一瞬焦ったが(これが解らないと今後全ての買い物が出来ない)、どうにかスマホの中から見つけ出して購入成功。その後は商店でも買い物や公共交通機関の利用など、どの場面でも問題なく使う事が出来た。

さて、無事に地下鉄の切符も買えて北京西駅へ到着。高速鉄道は16:10発→19:19着、3時間9分で北京→鄭州間を走ってしまう。90年代は夜行列車で13時間、2000年代に入って少し早くなってそれでも8時間かけていた時代と比べるともの凄い進歩だ。鉄道の中ではマスクをいている人もちらほら見かけた。丁度今の東京の通勤電車と同じくらいの割合だろうか。これは他の北京市内の地下鉄や登封のバスなどでもほぼ同じような感じだった。

鄭州に着いたらタクシーで登封に向かう。昨今ではタクシーもアプリで呼ぶのが普及して来ており、今回はその中の「拼车」という方式を利用した。 「拼车」 とは簡単に言えば相乗り。目的地を同じくする数名が一台の車をシェアするので安い。鄭州→登封の約90キロで 拼车 だと80元前後、単独だと130-180元。しかし鄭州に着いてからこちらで一人、あちらで一人と客を拾って行くので時間も掛かり、しかも普通の乗用車に運転手を含め5名乗る(空いている場合もあるが)ので窮屈、これ以降は拼车を使うのはやめにした。

登封に着いたのは21時半ごろ、師兄の経営するホテルにチェックイン。王宗仁師父も待っていてくださった。

久しぶりの再会を師父はとても喜んでくだった。互いの近況を話し合い、自ずと武術の事にも話題は及んだ。その中で時折師父が見せてくださる何気ない動きに懐かしさと「やはり師父の発力は凄いな」という感動を覚えつつ、早速明朝からの練功を約して解散となった。

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