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2011年 中国(登封)研修旅行 その7

●10月28日 王宗仁師父

いつものように朝5時半起床、6時頃から練功を開始する。空はまだ明るくなりきっていない。学生達は軽くランニングをして、圧腿。それから基本功をやって身体を温める。こちらはその間に自分の拳を2,3本打つ。

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しばらくすると師父が降りてこられる。登封に来てから毎朝、師父の指導を受けてきたが、今日が最終日だ。ひとりずつ、師父の前で拳を打ち、今回学んだ成果の検査を受ける。

今回師父より教えを受けた拳は、基本的に殆どが学習済みの套路である。新しい套路をいくつもやれば彼らにはいい「お土産」にはなるだろうが、それはせず。新内容の学習は本当に必要なもののみに留めた。「むやみに拳を数多く覚えても実力が付かないし、意味がない」というのが師父の変わらぬ考えだ。そういう訳で「いま持っているもののレベルアップ」が今回の実質的なテーマであったと言えよう。

最終試験はと言うと、「皆それぞれ少なからぬ収穫がある」という事で合格。私の目から見ても、ここ数日間での皆の進歩振りは実際目を見張るものだった。

やはり毎日毎日、師父の動きに直に触れ、教えを受けたのは大きい。登封に拳師は数多くいるが、ある者は「教えられるが、打てない」、またある者は「打てるが、教えられない」。伝統少林拳に精通し、かつ実際にこれだけのレベルで打ってみせられる拳師は実際そうそう居るものでなないのだ。

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師父も孫弟子達のために、何度も示範動作を打ってくださり、皆その動作のひとつひとつ、架勢の正確さ、転身の素早さ、発力の強大さをしっかりと脳裏に焼き付けた。また師父は彼ら一人一人に、現在本当に大切と思われる問題を気付かせ、同時に必要なアドバイスを与えてくださり、これは今後の彼らの練功において大いに助けになるだろう。

こうして今回の研修旅行の主たる日程は無事に終了した。「お土産無し」と言ったが、実際はそれぞれ多くのものを持ち帰ることが出来たと思う。あとはその成果をしっかりと保持し、雲散霧消しないように練り込むのみだ。彼らが帰国後、どのように変化していくかが楽しみである。

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