10月12日から20日までの9日間、少林寺・登封研修旅行に行って来ました。去年は日中関係の悪化からやむなく中止となりましたが、今年は大きな障害もなく実施することが出来ました。
●宴
登封到着一日目の夜、いきなり大きな宴に出くわしました。
ここ数年で急速な普及を遂げた中国版LINEとも言えるアプリ「微信」。これによって連絡を取り合った95年~06年頃までの教練・学生ら30名近くが集まり、大宴会が催されたのでした。
我々が着いたその日が宴の当日だったのも本当に偶然。またこういった「同窓会」が行われたのもこれまでで初めてでした。師父も「まさかこれほどまで人数が集まるとは思わなかった」と驚かれていました。
まずは会場の精武大酒店の玄関前で集合写真。写真を撮る人の「1,2,3」の声に合わせて全員が大音響で「茄子(チエズ)!」。ここいら辺から完全に体育会系のノリです。
乾杯前の会場、早速あちこちで思い出話に花が咲き、ざわざわと賑わっています。ここで当時の総教練がホイッスルをひと吹き。一瞬の静寂の後に大爆笑。皆この笛の音は心身に染み込んでいるのですね。
宴が始まると、次々に学生達が師父に「敬酒」をしに来ます。「自分は○○年の誰々班にいた学生です」と名乗り、師父に一杯を献じます。
私も96年からほぼ毎年登封に居たので、今回集まった面子の殆どは顔見知り。沢山乾杯しました。当時少年だった彼らも皆社会人になって、故郷に帰って武館を開いたり、または自分で商売を興したりと進路は様々です。
伝統少林拳と競技武術、お互い学ぶものは違いましたが、同じ場所・同じ時間に苦楽共にした仲間とはやはり魂が通じ合います。十数年ぶりの再会に宴は大いに盛り上がりました。
皆で毎週水曜に河に洗濯に行った話。誕生日に宿舎でビール瓶二本分を一気飲みした話。学生同士の喧嘩で処分され、立てなくなる程棍で尻をひっぱたかれた話……。話題は永久に尽きません。
途中から私も白酒(56度)の乾杯集中砲火を浴び、最後の方は記憶がすっぽり抜け落ちています。
これで翌朝6時に起きて(起こされたとも言いますが)練功できたのは奇跡に近いです。お陰で昼過ぎまで酒気が抜けませんでしたが。
ちなみに翌日の夜も同じ場所で宴会(第二回)がありましたが、さすがに皆一日目ほどのハイテンションではありませんでした(笑)。