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NHKの番組

NHKで「中国激動怒れる民をどう収めるか~密着 紛争仲裁請負人~」という番組を放送していました。

http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0616/index.html

見始めてすぐ、「ああ、これは磨溝と同じだ」と感じました。

農村の土地を徴用し開発業者に売り渡す事以外に経済発展の手段を知らない地方政府。そして唯一の収入の糧であり生活の場でもある土地を奪われ、行き場のない農村住民達。双方の対立は深刻化し、各地で暴力的衝突の報道も数多く見受けられます。

番組の内容は、民間の「紛争仲裁請負人」が現地政府と住民との間に立って話し合いを繰り返し、問題の解決を図るというものでしたが、その中での地方役人の発言がこれです。

(仲裁請負人に対し)「奴らは殴っても罵っても言うことを聞かない」

「協議は一番簡単な人物から話し、面倒な者は後回しにして諦めるのを待つ」

(住民の代表に対し)「村が発展し生活が豊かになるのが嬉しくないのか?」

この数句からだけでも、お役人達の「経済優先、人間無視」に根ざした頭の中がありありと窺えます。

以前のブログでも紹介しましたが、登封の有名な「武術村」である磨溝も、同様の情況に向かって進みつつあります。

磨溝ではまだですが、同地区内でもいくつかの地域では土地の強制徴用・強制移住が始まっており、ネット上でも不満や窮状を訴える声が数多く上がってきています。

当門のご先祖様がいた村・少林拳の源流のひとつが消滅してしまうのも悔しいですが、何より実際に移住が始まってしまったら、磨溝村でお世話になったみんなの生活がどうなってしまうのかが心配です。

この文章を書きながらふと思ったのですが、

「そうなるまで現地の人も本当の事は何も解らないし、現地政府もいざその時まで解らないように情報を曖昧にしている」

これが一番恐ろしい事なのではないでしょうか。

ファイル 238-1.jpg
▲磨溝の老拳師達

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▲范福中老師

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▲幾つもの歴史的伝説を擁する豊かな自然

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▲皆で武術を語り合う
集合住宅に移住したら、こういう時間も無くなってしまうだろう

ファイル 238-5.jpg
▲小麦の種まき

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