学府にて
- 2011/07/14 01:06
- カテゴリー:活動
昨日、明星大学の「日中武道比較研究会」にお呼ばれして、伝統少林拳および実用護身術の講習を行ってきました。
護身術というと「腕を捕まれたらこうする」、「後ろから羽交い締めにされたらどうする」といった内容が一般的だと思いますが、思案の結果あえて少林拳の套路の講習を中心に据えて、その中でいくつかの実用法を紹介するかたちで行ってみました。
参加された学生の皆さんは、暑い中頑張って套路を覚え、その中に現れる古からの技を、素直な感性を以て受け止めてくれているようでした。
結論として、今回の講習の大きなテーマは「心身共に居着かない事」と「その訓練法」でした。そういう意味で、敢えての套路の講習は一定の効果を上げたと感じています。なぜなら套路というものは個々の技を含みながらも、全体として護身としての具体的な「思想」、「備え」、「戦略」を示しているからです。
限られた時間の中であるため、套路に蔵される含意を十分に伝えることは到底出来ませんでしたが、その奥深さ、有用さの一端は感じて貰えたと実感している次第です。
もし幸いにて次回があれば、更に深く掘り下げて、套路に含まれる豊富な「技藝」を皆さんに紹介していければと思っています。その時には身体を作り替える「地味で苦しい基本鍛錬法」や、実用方面では絶対必要な「見切り」などを講習できれば等と考えています(今回同様、気分次第で全然違う方向に飛んでいく可能性もありますが)。