心意羅漢拳(朱天喜老師)
- 2012/03/06 21:58
- カテゴリー:動画
門外漢にはあまり興味ないであろう、マニアな話題。まあ、こういったモノを掘り出しては「ああでもない、こうでもない」と語り合うというのも、伝統武術のひとつの楽しみ方という事で。
以前このブログでも話題に上った、三路羅漢拳の映像が見つかりました。82年に中央電視台が制作した「古拳新秀」より。
一つ目は一路羅漢拳。少林寺・登封地区で一般的に流伝している、オーソドックスな羅漢拳です。羅漢拳といえば、この套路を指すのが一般的です。
二つ目が三路羅漢拳。別名を心意羅漢拳と言います。朱天喜老師が『武術(うーしゅう)』誌の1993年秋号で、「羅漢拳の三路はほとんど心意把の技を組み合わせてできている。十八路ある羅漢拳の中でも、この三路は高級なものだ」と述べていた套路がこれです。
心意把の特長である「起落把」の動作が何度も出てきますが、個人的には猿猴(猿)の手法・歩法が多く含まれる点により興味を覚えます。「拳打一条線」と称される少林拳では珍しく、斜めの歩法が多く見受けられます。何にせよ『武術』誌の記事を読んでからずっと気になってはいたのですが、これでやっと納得です。
三つ目は少林闡という套路。正直これは見たことのない套路です。はたしてこれも徳根和尚から伝わったものなのか、はたまた朱天喜老師がそれ以前に就いた拳師に学んだものなのか。個人的には、ぱっと見は査拳ぽくも見えます。これは「考察を待つ」という事で、ご存じの方よりの情報をお待ちしています。
ちなみに朱天喜老師の門下による一路羅漢拳と少林闡の動画がYOUETBEで見られます。