曼珠沙華
- 2009/09/16 10:29
- カテゴリー:日常
いつもの公園に彼岸花が咲いていた。
いつ見ても現世のものとは思えない、不思議な姿である。
折角なのでちょっと調べてみた。
●中薬
中国では「石蒜」といって中薬(漢方)の一種とされており、解毒、催吐、消腫、風湿関節痛、去痰等の薬効がある。またアルカロイドという毒素を含むため、殺虫や鼠、もぐら除けにも使われる。
●伝説
遙か昔、ある町の外れに大きな彼岸花が咲き満ちていた。この花の香りには、人に前世の記憶を呼び起こさせる魔力があったという。彼岸花は一対の妖精によって護られており、一方と曼珠、もう一方を沙華といった。
彼らは数千年に渡って彼岸花を護ってきたが、一度も会ったことがなかった。なぜなら花が咲いているときには葉はなく、葉がある時には花が咲いていないからである。二人はどうにかして相見えたいと考え悩み、ついに神の定めた規定に背き、会うことを決めてしまった。その年の彼岸花は、綺麗な紅色の花と、鮮やかな葉を備えた、妖しくも美しい姿であったという。
しかし後に二人は神の罰を受け、永遠に会うことが出来ないように呪いをかけられてしまった。この事から、曼珠沙華は彼岸花とも呼ばれるようになったのである。
……ああ、何とも切ない話。
しかし香りに前世の記憶を呼び起こす魔力があるとはロマンチックでもある。今度かいでみようと思う。