梁少飛老師による大洪拳など
- 2012/02/10 20:33
- カテゴリー:動画
久しぶりに少林拳動画の紹介など。
豊富な少林武術世界の一端をご覧アレ。
今回の演武者は著名な梁以全老師(現時点で全中国一有名な民間少林拳師だと思います)の次男・梁少飛老師です。
表演内容は、大洪拳、達磨杖、斉眉棍の三種。
まず大洪拳。これは梁家の故郷である登封市東金店郷駱駝崖--此処も少林寺近隣で有名な武術村です--に伝わる独自の大洪拳で、一般に言う大洪拳(少林寺院内の)とは異なる套路です。そのため俗に「二路大洪拳」などと呼ばれていますが、駱駝崖の人から言わせれば普通に「大洪拳」です。軽快な節奏感(リズム感)が特長です。上手に打てたら気持ちよさそうですね。
御父上の梁以全老師も含め、駱駝崖梁家の拳と言うと必ず「太祖長拳」が出てくるので、この大洪拳が一般の動画に出るのは割と珍しいことです。
二番目は達磨杖。これも駱駝崖梁家の得意とする武器です。少林寺初祖の達磨大師の名を取ってこう呼ばれていますが、単に「拐子」、つまりトンファーとも言ったりします。ちなみに日本人がトンファーと言って想像する小型のものは大抵左右対で使用する事が多く、「双拐」と呼ばれています。
達磨杖。向かって右の画像は宋双平の手作りで子供用。
三番目の斉眉棍。名前の由来は「眉と同じ高さの棍を使う」ところから。これは少林寺地区で最も有名な棍の套路だと思います。多くは「陰手棍」という名前で広く普及しているので、YOUTUBEなどで「陰手棍」もしくは「yinshougun」のキーワードで検索すれば、沢山動画が出てきます。
前2つの流れだと、これも駱駝崖から出た棍なのかどうか。私にもよく解りません。想像ですが、梁以全老師が70-80年代に登封の体育委員会で仕事をされていたので、もしかしたらその時に普及した套路なのかも知れません。いずれにせよ、棍のオーソドックスな操法を網羅した、よい套路だと思います。