小洪拳
いつも人の動画ばかり紹介しているので、今回は自分のをアップしました。
小洪拳は少林寺院内系列の典型的な套路です。
「十八拳之母」とも言われ、少林拳の動作特長をよく表しています。
当会ではまず連環拳という基本套路を約一年練り、
次にこの小洪拳を学ぶ事が多いです。
カテゴリー「動画」の検索結果は以下のとおりです。
いつも人の動画ばかり紹介しているので、今回は自分のをアップしました。
小洪拳は少林寺院内系列の典型的な套路です。
「十八拳之母」とも言われ、少林拳の動作特長をよく表しています。
当会ではまず連環拳という基本套路を約一年練り、
次にこの小洪拳を学ぶ事が多いです。
以前当ブログで紹介した郝釋斎老師の、生前撮影された動画が見つかりました。
(以前の記事)
おそらく本当にここ最近数年内に撮られたものだと思いますので、年齢はきっと
81~83歳でしょう。
この年齡で、少林拳らしい躍動感ある動きを見せられるのには驚きです。
全盛期と同様とまではいかないまでも、まだまだ剛い芯とバネを感じます。
武術の鍛錬と養生がもたらす成果を示す、貴重な動画だと思いますので
ここにご紹介いたします。
しかし改めて、
今年3月に交通事故に遭われてお亡くなりになった事が残念でなりません。
合掌
連休も終わり、今日から通常モード。
なのですが今週は割と時間に余裕があるのでゆったり朝練。
一昨日から、拐子(グァイズ)が練功メニューに加わりました。
拐子は別名を達摩杖とも言い、形はつまり大型のトンファーです。
通常拐子と言うと、持った時の長さが大体肘の辺りに来るものを左右対で
用いる双拐が一般的だと思います。
しかしこの拐子はそれよりも大振りで、ちょうど杖の様に地面に着く長さです。
持ち手は羊角の形をしており、全体として少林拳以外ではあまり見られない
独特な形となっています。
少林寺登封地区で拐子と言えば、恐らく鄭樹基老師が一番の名手でしょう。
拐子が一旦鄭老師の手に収まると、時に柔らかく、また時に唸りを上げて、
意に沿い手に随い、様々な動作が変幻自在に繰り出されていきます。
少林寺登封で拐子が出来る人は少なくありませんが、やはり鄭老師のそれは
ひと味もふた味も違います。専門性、熟練の度合いが並みではありません。
真ん中が鄭樹基老師。
ちなみに上の写真にあるマイ拐子は鄭老師の特注品。振り心地が素晴らしいです。
普段自分では大刀や棍ばかり練っているのですが、この拐子はそれらとはかなり
異なった動きを見せてくれるので、やっていてとても面白く新鮮味があります。
地道で繰り返しが多い日々の練功にも、たまには息抜きと楽しみを。
実際やってみると新たな発見や収穫もあったりして、
しばらくは拐子がマイブームになりそうです。
久々の動画紹介です。
どちらも少林門の中で割とメジャーな拳ですが、師父がよいのでしょう、巷に多く見られるような只スピードと跳躍を重視しているだけの表演系少林拳とは趣が大きく異なります。
●大洪拳
●通臂拳
同じ投稿者によってこの兄弟の他の動画がアップされていますが、やはり套路だけでなく、功法もしっかりと練り込んでいるようです。
当会の少年少女達も、これを目標にしたい所です!
門外漢にはあまり興味ないであろう、マニアな話題。まあ、こういったモノを掘り出しては「ああでもない、こうでもない」と語り合うというのも、伝統武術のひとつの楽しみ方という事で。
以前このブログでも話題に上った、三路羅漢拳の映像が見つかりました。82年に中央電視台が制作した「古拳新秀」より。
一つ目は一路羅漢拳。少林寺・登封地区で一般的に流伝している、オーソドックスな羅漢拳です。羅漢拳といえば、この套路を指すのが一般的です。
二つ目が三路羅漢拳。別名を心意羅漢拳と言います。朱天喜老師が『武術(うーしゅう)』誌の1993年秋号で、「羅漢拳の三路はほとんど心意把の技を組み合わせてできている。十八路ある羅漢拳の中でも、この三路は高級なものだ」と述べていた套路がこれです。
心意把の特長である「起落把」の動作が何度も出てきますが、個人的には猿猴(猿)の手法・歩法が多く含まれる点により興味を覚えます。「拳打一条線」と称される少林拳では珍しく、斜めの歩法が多く見受けられます。何にせよ『武術』誌の記事を読んでからずっと気になってはいたのですが、これでやっと納得です。
三つ目は少林闡という套路。正直これは見たことのない套路です。はたしてこれも徳根和尚から伝わったものなのか、はたまた朱天喜老師がそれ以前に就いた拳師に学んだものなのか。個人的には、ぱっと見は査拳ぽくも見えます。これは「考察を待つ」という事で、ご存じの方よりの情報をお待ちしています。
ちなみに朱天喜老師の門下による一路羅漢拳と少林闡の動画がYOUETBEで見られます。
久しぶりに少林拳動画の紹介など。
豊富な少林武術世界の一端をご覧アレ。
今回の演武者は著名な梁以全老師(現時点で全中国一有名な民間少林拳師だと思います)の次男・梁少飛老師です。
表演内容は、大洪拳、達磨杖、斉眉棍の三種。
まず大洪拳。これは梁家の故郷である登封市東金店郷駱駝崖--此処も少林寺近隣で有名な武術村です--に伝わる独自の大洪拳で、一般に言う大洪拳(少林寺院内の)とは異なる套路です。そのため俗に「二路大洪拳」などと呼ばれていますが、駱駝崖の人から言わせれば普通に「大洪拳」です。軽快な節奏感(リズム感)が特長です。上手に打てたら気持ちよさそうですね。
御父上の梁以全老師も含め、駱駝崖梁家の拳と言うと必ず「太祖長拳」が出てくるので、この大洪拳が一般の動画に出るのは割と珍しいことです。
二番目は達磨杖。これも駱駝崖梁家の得意とする武器です。少林寺初祖の達磨大師の名を取ってこう呼ばれていますが、単に「拐子」、つまりトンファーとも言ったりします。ちなみに日本人がトンファーと言って想像する小型のものは大抵左右対で使用する事が多く、「双拐」と呼ばれています。
達磨杖。向かって右の画像は宋双平の手作りで子供用。
三番目の斉眉棍。名前の由来は「眉と同じ高さの棍を使う」ところから。これは少林寺地区で最も有名な棍の套路だと思います。多くは「陰手棍」という名前で広く普及しているので、YOUTUBEなどで「陰手棍」もしくは「yinshougun」のキーワードで検索すれば、沢山動画が出てきます。
前2つの流れだと、これも駱駝崖から出た棍なのかどうか。私にもよく解りません。想像ですが、梁以全老師が70-80年代に登封の体育委員会で仕事をされていたので、もしかしたらその時に普及した套路なのかも知れません。いずれにせよ、棍のオーソドックスな操法を網羅した、よい套路だと思います。
少林十大拳師の一人、崔西岐老師の猿猴拳。つまり猿拳です。細かい手法と、軽快な足さばきがいかにも猿らしい、よい套路だと思います。
崔西岐老師は御歳八十九。青年・壮年の拳師のような豪快さ・機敏さは望めませんが、時折見せる身のこなし、手法の鋭さはとても八十九歳のものとは思えません。既に「仙人」と言ってもよい程の風格です。
崔西岐老師は以前、少林寺村でお見かけしたことがあります。確か97年頃だったと思います。朝の6時頃、寺のお隣にある門からトコトコと出てきて、サッと何本か拳を打って、また何事もなかったかのように門の中に戻って行かれる姿が何とも格好良く印象的でした。雰囲気からして多分毎朝の日課だったのだろうと思います。
あれから十余年、元気な崔老師のお姿を拝見できて感激です。この歳でこの活き活きとした立ち居振る舞い、ステキです。自分もあと何十年かして、こんな格好いい爺ちゃんになりたいものです。
●ちなみにこれは98年に撮影された「少林寺十大名拳」の映像、大通臂拳です。これも少林拳の中で猿拳類に属する拳です。
少林寺千仏殿にて。千仏殿の床に残されている四十八の凹みは、心意把の練功をした跡だと言われている。
心意把は根本原理は同じであるが、師承(系統)によって若干内容が異なる。上記の映像が完に打ちきっているかどうかは不明であるが、当門に於いては心意把と言うよりは截把、つまり起落のみを表したものとなっている。
ついでに徳建老師(呉古倫・呉山林系統)の心意把。
もうひとつ。前のが消えてしまっていたので、揚桂吾老師の心意把。揚桂吾老師のは徳根大師の系統。以前、登封の劉存良老師に指点を受けたものと同じ。当門のものとも似通っているが、映像に音声がないのが残念なところ。