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カテゴリー「練功日誌」の検索結果は以下のとおりです。

天長日久武藝精

本日の題名は、このブログの題名そのままですが……。

昨日、所用があって練功場所の体育館付近を通りがかったら、あちらの林の中で誰か男性が武術を、しかも少林拳らしき拳を打っているではありませんか。しかしまだ会の練功時間には二時間以上も早い。誰だろう?動きは結構いいぞ?

近付いて行って観てみると、果たしてそれは当会武術班のIくんでした。Iくんは小学生から少林拳を始めて、今高校一年生の純粋培養。聞いてみると、部活が早く終わったので自主練功していたとの事。

高校に入ってから運動部に入り、毎日練習で相当疲れているであろう彼が、ふと空いた時間を使って武術を練っている姿勢にも感心しましたが、何より遠目に見た彼の動作が、すっかり大人の拳になっているのには何とも感慨を覚えました。

うんうん、これぞ正に「天長日久武藝精」です。長い時間の地道な積み重ねが、彼をして立派な大人の拳を打てるように変えていったのでしょう。人生も、武術の道もこの先まだまだ長いですが、彼ならきっと鵬程万里、真っ直ぐに突き進んで行ってくれることでしょう。

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格手 2012年1月

今日は寒風吹きすさぶ中、屋外での格手(散手)講習を行いました。

●よかった点
ここしばらく招法(仕掛けから極めまでの一連の流れ)の基本を集中的に練り込んだので、自分の攻め手にある程度の自信というか実感が着いてきた様子。

その為、「どう攻めるか解らない→無為な見合い→打つ手が無くなり仕方なく攻める→双方同時衝突→膠着」というありがちなパターンが減り、(現段階として)健全な攻防練功としての体裁が整ってきた。

門派の標準的な招法が出来るようになってきた事により、逆説的に各自の個性的な技が明確になってきた。今後はこれを伸ばしていくようにしたい。


●課題とする点
どうしても攻める時に相手と僅かに中心を外して踏み込んでしまう。ここは少林拳の最大特徴である「拳打一条線」、即ち「進攻は最短距離を通って一直線に」と大きく関わる部分なので非常に重要。

本能的・習慣的に相手との中心を外してしまう=譲ってしまう・体を開いてしまう・顔を背けてしまう(下を向くも含む)等々の症状。套路訓練と招法の基本を通じてメンタル面を練り込み、しっかりと相手の中心と自分の中心を合わせられるように。

実戦に於いても(実戦でこそ)、節奏(メリハリ)を大切に。ライト、フルコンタクトに関わらず、極める動作は極める。例えば打撃に於いて、相手が格下で当て止め(加減)する場合でも、インパクトの瞬間の発力は必要。後は爆発の出力の大小と距離で加減をすればよい。

節奏について。套路と同じく、実戦でも少林拳独自の節奏(攻防リズム)をまず身に付けるように。これが出来て次に、各自の個性を活かした独特の攻防を展開できる。これも套路訓練の強化で身に付けられる。

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「シャモの喧嘩」にならないよう。その時々の訓練意義をよく考えて……。
いや、軍鶏の様に、一心不乱に専心して闘えればいいのかな?


昨年前期、後期と二班に分けて格手の基本を講習してきましたが、やっと今回から自由攻防の訓練に入ることが出来ました。

かつて私が中国で武術を教わった時には、まず套路(一人で行う型)をやり、そのあと対打(二人で行う型)をやり、あとは「勝手に打ち合え」とばかりに実戦訓練に放り込まれるという、有る意味乱暴な教え(?)を受けて来ました。しかし、やはり現代日本では段階的な学習方法が必要と考え、一年をかけて格手の原則を講習してきました。

とはいっても、初期段階の道筋を付けただけで、基本的な方法・概念が解れば後はやはり同じ事。本番はこれからです!

節奏 (ジエゾウ) 

今年の武術班・健身班・荻窪教室共通のテーマは「節奏 (ジエゾウ)」に決めました。

節奏とは直訳すれば「リズム」の事ですが、武術的には動作の緩急、強弱、動静、呼吸など複合的な意味を持っています。

あくまで私の経験から言いますと、日本人は武術を学ぶとき、この節奏が苦手な人が多いようです。では中国ではどうかというと、例えばある師匠に就いて一群の生徒たちが学ぶとき、各人のレベルに応じて動作の上手い下手はありますが、反面どの人の動きにも、教わった師匠もしくは練習している一門の風格を示すような、共通した「節奏感(ジエゾウガン)」が存在しています。ですから全体的に一本筋の通った印象があり、一年や二年の拳歴の人でもそれなりに雰囲気のあるよい拳を打っている事が多いです。

逆に日本人は、ひとつひとつの動作については正確性を追求するものの、節奏についてはあまり顧みる習慣がないようです。そのため動作に外見上の大きな間違いはないのですが、節奏がおかしいためにどことなくちぐはぐな感じがして、同時に何か大事なものが欠けている印象を受けてしまいます。

実際、套路というものは単に動作のカタチや順番を覚えてそれを連続で打つだけではなく、そこに含まれる緩急、強弱、進退、動静、呼吸など、独特の節奏感覚を身に付ける事にこそ大きな意味があります。

節奏を身に付ければ全体的な上達は早くなりますし、しっかりとした自分のリズムを持っているという事は対人の攻防でも大いに有利に働きます。

そんな訳で今年は「節奏」を意識して練功内容を進めていきます。
これで当会の生徒達は化けるかどうか?
これから一年、どう変化・進歩していってくれるか楽しみです。

初練功会

昨日は武術班・健身班の初練功でした。

●健身班
今年から7歳の男の子、4歳の女の子、お母さんの三人が新たに加わり、また武術班から2人の参加があり、新年から賑やかで楽しい練功となりました。

準備体操から始まり、足上げなどの基本功の後、全員で連環拳。その後はそれぞれに分かれて通臂拳や小洪拳、炮拳などの套路を練りました。久しぶりの練功でしたが、皆思ったよりよく動けていたのでほっと一安心。また来週から続けて進めていきましょう。

新しく入った三人も、基本動作で道場を行ったり来たり、よく頑張りました(少年少女の練功を見てくれた武術班のTさん、Nさん、有り難うございました!)。

それと今年から健身班は一部メンバーが棍の学習を始めるので、まずは簡単な手慣らしの動作を二つばかりやってみました。まずは遊びのつもりで沢山棍に触れ、新しい道具の感覚に慣れるとよいでしょう。

●武術班
基本功は各自で行い、その後全体で套路を通しで2回ずつ、連環拳、小洪拳、炮拳、長護心意門拳などを打ちました。少しゆっくり目で節奏(緩急・強弱などのリズム)を意識すると共に、姿勢及び目線の安定を気を付けることをテーマとしました。

今年から一念発起(?)して久しぶりに復帰&健身班から武術班に移籍したIさんは、この日はひたすら連環拳を練りました。久しぶりに身体を動かすのは気持ちよかったと思います。今日は全身筋肉痛かも知れません(笑)。

後半はいくつかのグループに分かれて練功。陸合拳の対打を研究したり、格手(実戦)の歩法を練ったりして、最後にS教練と高校生I君の2人と軽めの自由攻防を行って終了しました。

せっかく練功会で人が集まっているので、今年も出来るだけ対人練習を積極的に行っていきたいと思います。

忘年会

昨日は当会の練功納め&忘年会でした。
まずは屋外で練功、そしてミニ表演会。
そして会議室に移動して当会初(?)の座学。
そして最後に忘年会。

今年は業務やその他諸々の影響で参加できない人も多くいましたが、それでも「久しぶり!」や「おめでとう!」、「珍しい!」の人などが結構集まり、大いに盛り上がりました。

幸い天気も雲一つない絶好の練功日和。ただ皆で集まって練功をするという簡単な事でも、皆同じ拳を練る同好の士。和気藹々と楽しい時間を満喫できました。

また来年もちょくちょく、こういった皆で集まって遊んだり拳を打ったり、飲んだりする機会を設けていきたいと思います。

……遊ぶのに夢中で全然写真を撮っていなかったのが唯一の残念!仕方ないので10月の少林寺(登封)研修旅行の帰りに寄った、北京動物園のパンダ(ダラけモード全開)写真をどうぞ。
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格手

昨日は通常の練功時間内の最後に珍しく格手を行いました。格手とは散手とも言い、自由攻防の練習、実用法です。

自由と言ってもまだまだ皆格手初心者ばかり、月に一度の講習でやっとこ攻防の基礎を学んだレベルです。ですからその時々で色々と制限や加減を加えて練習しています。


●よかった点
単独での歩法(前進・後退・左右転身)が前よりスムーズになって来ている。足がもつれることは少なくなって来ている。今後更に熟練し、自在に移動できるようになれば良し。

安全に対する意識が定着して来ている。相手のレベルを見て力が加減できる。その時々の練功の目的を理解し、それに見合った動きが出来る。

相手をよく観察する意識が持て始めている。おかげで不必要な同時衝突→膠着は減った。

●今後の課題
練習した招法が出ない。場当たり的な単発の突き蹴りが多く、技の「極め」までいかない。套路のように何も考えなくとも一連の技が出るように、まず今の段階では自分一人で行う動作の熟練が必要。

目線が散漫。相手の枝葉末節の動きにとらわれて、目線が一定していない。相手の中心を常にとらえ、最短距離を直線で攻めるという少林拳最大の特長を、今後徐々に体現していかなければいけない。これも套路練習時に改めて意識する必要がある。

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練功の最後に、画像のような簡易的なヘッドギアとグローブラップという薄手でナックル部分に衝撃吸収ジェルが入っているグローブの組み合わせで、教練二人と試験的に軽い攻防を行ってみました。結果としてはなかなかよい感触でした。

頭部を保護する防具も、スーパーセーフやキャッチャー面タイプのように顔面を完全に覆うタイプですと、ひとつは顔から防具までのの距離が実際よりもやや遠いため、距離感が気持ちが悪い。それと、安全性が高い故に、相手の攻撃を受けることに対する緊張感が失われやすいという欠点があります。

またグローブに関しては、やはりあくまでも素手に近い感覚で、中国武術ならではの技術が使えるようにしたいという事。総合格闘技ようの指出しグローブも使った事がありますが、やはり「いかにもグローブ」という感じがして、動きが雑になってしまう。

そんなこんなで色々と試行錯誤しているのですが、今回の組み合わせは、武術としての緊張感と、安全性との折り合いを考えてもなかかなよい選択でした。基本ライトコンタクトで、ガチガチの打ち抜きは禁止という条件ですが、それでもある程度の力と勢いで打った拳についてもグローブラップに仕込まれているジェルがよく効いているようで、安全感は保たれていました。また同時に突きを「当てた」、「食らった」という感覚は割とリアルに得られていたようです。

これからしばらくこのスタイルでやっていこうかと思います。

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